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2005.10.15

絶対少年#21「いい子でいることの意味」

久々の感想です。
以前感想書いた頃とストーリーも登場人物もがらっと変わってますから、ちょっとまとめましょう。
舞台は静岡県の架空の村・田菜から横浜へ移っています。
牧歌的な田舎に比べて都会は世知辛いですねえ。

・谷川希紗  横浜編の主人公。黒い服着てプチ家出を繰り返す不登校女子高生。廃物オブジェを作ったり、ちょっとアートっぽい趣味がある。機械のようにも、命あるもののようにも見える、普段は常人の目には映らない奇妙な存在と出会い、「ブンちゃん」と名付けてかわいがっていた。ある事件でブンちゃんは無惨に破壊され、現在超激烈落ち込み引きこもり中。

・大和理恵子 通称りえぞー。委員長キャラ。スカート短すぎ。成基のことが気になるお年頃。基本的に人間関係をそつなくこなすことしか考えてこなかったことが災いしてか、いつの間にやら四面楚歌。イイコぶって嫌われ、本音を出して嫌われ、もうどうすりゃいいの状態。はなさんのお店でバイトしてるが、落ち込んだ顔していて家へ帰されることしばしば。真面目で、運が悪くて、根がちょっと性格悪くて、人を見る目がとことん浅薄なだけの普通の女の子なのに、なぜかアニメ感想サイト界隈ではこのアニメ最大の極悪人扱い。ちょっとかわいそう。けっこう美少女。

・小早川成基 アマ棋士3段。4段目指して学校さぼって精進中。希紗とは孤独な人間同士の妙な連帯感があった。希紗からブンちゃんを奪った事件に関わってしまった後悔から、何もかも手につかずただイラつく毎日。でも自分から動こうともしてない。せいぜい今やってることは寄ってくるりえぞーを攻撃して泣かせることぐらい。

・真壁正樹  通称マッキー。ヘタレ少年。理恵子のことが好きだが、言動がキモいせいか嫌われ中。ていうか、理恵子のストレス解消の為のサンドバックのように罵倒されまくる哀れな存在。スカワラさんのパシリとして謎の存在・マテリアルフェアリーの謎を追っている。ヘタレ少年をほっとけない深山三姉妹の血を刺激したか、深山長女の美佳ネエに構われ、励まされて、自分を含めた周囲の少年少女が揃って精神的袋小路に陥っている現状を打破しようとあがき中。

・須賀原晶  スカワラさん(濁りません)。元ローカルケーブルテレビ局のアナウンサー。田菜でのマテリアルフェアリー大量発生事件を機に、会社を辞めマテリアルフェアリーの謎を追っている。自称フリージャーナリストの無職女。著書一冊。はなさんの店の2階の三畳間に下宿して、最近ヨコハマで頻発する怪現象を追跡している。仕事以外なんにも目に入らない性格の為、何の片付けもされていない三畳間はさしずめゴミ屋敷。ジャーナリストの悪い癖か、予断と決めつけが多く繊細な洞察力に欠ける面がある。マテリアルフェアリー(あるいはマテリアルイーブル)と、それと交感する少年や少女の過剰な繊細さとの間の連関には全く気づいていいない様子。よくも悪くも状況を引っ掻き回す存在。

・土岐宮はな 洋食屋「ときみや」の女将。バイトしている理恵子からは「はなさん」あるいは「おばあちゃん」と呼ばれているけれど血縁はないらしい。2枚落ちとはいえアマ3段の成基と互角に打てるほどの将棋の腕前。2階ではスカワラさんが下宿中。成基の父の青年時代のことも知っていたり、田菜のコンビニ「たなや」の店長麻子さんも横浜時代にお世話になっていたりと、横浜を通り過ぎていく若者たちをずっと見守ってきた。そのせいか、すれ違いまくる高校生カルテット(笑)のことも、自分の夢以外眼中にないスカワラさんのことも、よくあることと達観している様子。

・逢沢歩   田菜編の主人公。あれから2年、繊細な不登校中学生はイケメン高校生に。ええいこのモテ野郎! 深山三姉妹次女の深山美紀と遠距離交際中。スタンド使いは引かれ合う、てわけではないけど偶然谷川希紗と接触、しかしその接触は、歩のもとに現れたマテリアルフェアリー「どっしる」と「しっしん」が希紗の「ブンちゃん」を攻撃して破壊するという悲劇に。とりあえずスカワラさんと協力関係になるが、スカワラさんの繊細さに欠ける人柄には相変わらずついていけない様子。

・羽鳥次郎  ルンペン芸術家。公園でホームレス生活するかたわら、創作活動も続けている。こう見えてもモダンアート界隈ではけっこう名の知れた存在。田菜のコンビニ店長・麻子さんの元カレ。次郎の、創作に行き詰まってさえ自己の芸術家としての自己イメージに陶酔する姿に、麻子さんが違和感を感じたのが二人の破局の原因だった、というのは二人が何年も経ってから再会して達した結論。下校途中の理恵子が、青白い光とオレンジ色の光が争い合う姿を目撃したとき、偶然その場に居合わせた。

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美佳ネエに励まされ、自分と周囲の行き詰まった状況を打開しようと動き始めるマッキー・・・。
他者からの接触を拒み続ける希紗、成基・・・。
誰のことも理解できないりえぞー・・・。

友達相手に、希紗と成基のことを弁護して、ウザイキャラ呼ばわりされるりえぞー。心にもない優等生発言するからでもありますが、世の中の、揶揄や嘲笑、他者への共感性の欠如、小集団の共通認識だけを絶対視して他を排する態度がイケてると思ってる奴らも私ら年寄りにはウザイですけどねえ。

とはいえ信念とかのないりえぞーにはウザキャラ発言はかなり堪えた様子。てか誰でも堪えますけどね。バイト先の「ときみや」にやって来たりえぞーは、成基と接触を試みているスカワラさんに成基の様子を尋ねてみますが、逆に友達なのにどうして直接聞かないのと言われてしまいます。そこへメシ食いに「ときみや」にやってくる成基。でもスカワラさんとりえぞーを見て回れ右。スカワラさんは成基を追いかけますが冷たくあしらわれ成果なし。取り残されてべそかくりえぞー。はなさんはりえぞーを家へ帰します。

希紗のマンションのポストに学校から預かったプリントを入れ、とぼとぼと家へ帰るりえぞーの携帯に(間の悪いことに)マッキーから電話。ここぞとばかりに八つ当たりするりえぞーですが、マッキーが希紗や成基に接触を試みていることを聞き、「小早川くんの一番近くにいるのは理恵子ちゃん」と励まされて、自分も成基に接触してみると答えるのでした。

(以前手痛く拒絶されたこともあり)勇気を出して成基の携帯に電話してみるりえぞーでしたが、会おうという申し出は拒絶されてしまいます。仕方なくプリントを成基のマンションのポストに入れに行ったりえぞーは、そこでばったり成基と出くわします。また回れ右する成基を必死で追いかけて捕まえるりえぞー。

公園で話す二人。「ときみや」で成基が回れ右した理由が自分でなくてスカワラさんだと聞いて少しほっとするりえぞーでしたが、「お前ってほんと委員長キャラ」「だったらほっといてくれ。そのほうがありがたい」とあんまりな言い方をする成基に、ついに我慢できなくなったりえぞーは、希紗ばかり気にかける成基をなじります。
「希紗はもろい、壊れやすい」という成基に、「わかってない」と反論するりえぞー。周囲に気を遣って嫌われないように怯えてる自分より、周囲なんかおかまいなしの希紗の方がよっぽど強いというりえぞーに、「わかってないのはりえぞーの方だ」という成基。「それでも、希紗が壊れやすく、不器用なことに変わりはない」

希紗も成基も大嫌いと言って泣きながら走り去るりえぞー。たまたま通りがかって事の次第を見ていたマッキーが追いかけます。マッキーの差し出したへろへろのティッシュで鼻をかむりえぞー。
「もーサイアク。心配したり我慢したり、みんなに気を遣って頑張ってる自分がバカみたい!」
帰りがけの駄賃にマッキーを罵倒して帰っちゃうりえぞー。

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ヤマアラシのジレンマ。接触を試みればむしろATフィールド、もといコンフリクトは激しくなります。そこで退却するのも一つの選択ですが、さて、「関わり抜く」ことができますかどうか。けっこう今回マッキーは根性見せましたけどね。りえぞーも。でもそこで簡単に事態を好転させる気配を見せないところがこの物語の辛口な面白さですが、「鬱展開」とか「閉塞感」とか言って退却したい人はそれも一つの選択。ご自由に。

ツンデレ萌えも裸足で逃げ出すりえぞーのマッキー罵倒(マッキーもよくへこたれないもんです。Mかな?)も今回も冴え渡ってましたけど、りえぞーから委員長キャラをとったらきっつい性格しか残りませんので、「脱・委員長キャラ」を目指すのはちょっと思い直した方がいいような気がします。希紗とか成基みたいに自分の世界を持ちすぎてるせいで世間と折り合えない人はともかく、りえぞーのようなタイプは関係性に依存した相対的倫理観に頼るぐらいしかアイデンティティの芯を持てないので、それを捨てたらただの群れたがりの小集団エゴイスト、いわゆる「衆愚」に陥るか、意味のない「自分探し」に興じて空回りを繰り返すかぐらいしかありませんよ。

今回はスカワラさん以外の田菜勢は全員お休み、存分にコンフリクトぶりを見せてくれましたが、4人はここから抜け出して行けるのでしょうか。そして今回ほとんど忘れ去られていたマテリアルフェアリーの謎は。

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コメント

 お邪魔します。記事読ませていただきました。絶対少年の感想すごいボリュームですね。理恵子って嫌われキャラだったんですか。知らなかった。原作があるかどうかさえ知らない私にはすごくゆっくりなペースで話が進む絶対少年が、きちんと広げた風呂敷を畳めるか心配です。
 私も絶対少年の感想書いているのでよろしければいらして下さい。(感想短くて申し訳ないんですが・・・)

コメントありがとうございます。
いや、どうもどの感想サイト見てもりえぞーは腹黒、って扱いなんで、ちょっとかわいそうになったりしまして。そんなに黒くないと思うんですけどねえ。

原作は一応伊藤和典さんですが、アニメの脚本自体が原作ですので、どうなるかはスタッフ以外はわかりません。ただ、伊藤さんはインタビューで、つらい展開の後でバタバタと急展開して、ちゃんと結末に着地するのでついてきてほしいと語ってましたんで、信じていいんじゃないかと思います。あと4話くらいで終わるようですけどね。

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 希紗壊れまくり継続。相変わらずのクマ顔。女子高生以前に女としてかなりまずい状態 [続きを読む]

» 『絶対少年』第21話 [白猫宮]
 今回はほとんど青春ドラマでしたね。簡単に短く書けそう。てか他のブログの感想も読ませてもらいましたが、今回は全体的にみなさん短めだ(笑)  でも、りえぞーへの評価はきれいに分かれてますね。彼女への好感や嫌悪感がそのまま反映されてる感じ。いっぽう成基についてはあまり悪く言ってるひとは見受けられないようで、なかなか興味深い。  さて、わたしの評価は……◆りえぞー:今回の主役。  「いい子でいることの意味」。結論を先に言えば、その答えは「いい子」でいれば嫌われずにいられる、ということ。  冒頭での... [続きを読む]

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